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米国の反捕鯨団体、シー・シェパード(SS)の過激な妨害行為により、今期は中止に追い込まれた日本の調査捕鯨。国際的な捕鯨の枠組みを検討する国際捕鯨委員会(IWC)は、日本の再三の訴えにもかかわらずSSの妨害行為を止められなかった。来期以降の捕鯨の見通しも、機能不全のIWCでは不透明。関係者にはIWCへの不信感が募っている。
これまで日本はSSの妨害行為をIWC会合でたびたび取り上げ、SS抗議船の船籍国や寄港国であるオーストラリアやオランダ、ニュージーランドなどに対応を要請してきた。
平成18年と19年のIWC総会では全会一致で妨害行為に対する非難を決議。20年には中間会合で、SSの危険な行動を停止するよう求める声明を出した。しかし、実効性ある対策を打ち出せないままで、今回の事態を防げなかった。
「暴力的な行為は一切認めない」「SSの行為について捜査している」
船籍国など関係国は総会でこうした発言はするものの、水産庁によると、これまでSSメンバーが日本への妨害行為について、関係国で立件されたことはない。水産ジャーナリストの梅崎義人さんは「IWCには非難決議以上のことは期待できない」と指摘する。
また、捕鯨支持国と反捕鯨国との対立でIWC自体が機能不全に陥っている。新たな捕鯨の枠組みを作ろうとした昨年の交渉も決裂し、来年の枠組みをどうするかは決まっていない。
複数の専門家は今後のIWC会合が、日本にさらなる捕鯨縮小を求める場になることを懸念。政策研究大学院大の小松正之教授(海洋政策論)は「南極海の調査捕鯨で譲歩すれば、反捕鯨国は日本沿岸の捕鯨や北西太平洋の調査捕鯨の廃止も求めてくる可能性が高い」と指摘する。
水産庁幹部は「IWCの昨年の総会で正常化はできないと幻滅した。今後のためにも国際的な枠組みの見直しが急務だ」と話している。
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【ソウル西脇真一】韓国紙、中央日報などは19日、北朝鮮の金英春(キム・ヨンチュン)人民武力相が1月25日、米国のゲーツ国防長官に米朝高官級軍事会談を申し入れたが、米側は今月15日に断ったと報じた。
人民武力相が米国防長官に軍事会談開催を呼びかけたのは初めて。議題には(1)黄海上の南北境界「北方限界線」をめぐる緊張緩和(2)朝鮮半島の非核化(3)朝鮮戦争(1950〜53年)で戦死した米兵の遺骨発掘−−の問題を挙げたという。
北朝鮮は1月20日に南北高官級軍事会談開催を韓国に提案。今月8、9日に板門店で予備会談が行われたが、高官級会談開催には至っていない。聯合ニュースによると、米側は北朝鮮の提案に対し「軍事休戦委員会で話し合うべきものだ」などと回答したという。
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【ベルリン=三好範英】ドイツで現在最も人気がある政治家で、メルケル首相の後継とも目されているグッテンベルク国防相(39)(キリスト教社会同盟=CSU)の博士論文に盗用と疑われる箇所が多数あることが分かり、野党などからは辞任を求める声が強まっている。
独各メディアによると、盗用疑惑は国防相が2007年にバイロイト大学から博士号を取得した際の論文で持ち上がった。
米国と欧州連合(EU)の憲法の発展をテーマとする475ページの論文の中で、有力紙「フランクフルター・アルゲマイネ」掲載の寄稿論文など計15文献の記述が、脚注などに適切な表示をすることなしに引用されていた。1ページ半にわたりほぼ原文通りに引用されている箇所もあった。
【ワシントン草野和彦】オバマ米政権は18日、イスラエルの入植活動を違法とする国連安保理の決議案採択に拒否権を発動し、廃案に追い込んだ。オバマ政権の拒否権発動は初めて。中東和平で重要な役割を果たしてきたエジプトなどの親米独裁国家が「民主化ドミノ」で揺らぐ中、同盟国イスラエルに対する「安全保障は守る」とのメッセージだった。不安定な環境下で神経をとがらせるイスラエルを刺激して、中東の混乱を深めたくないという米国の思いが透けて見える。
「中東地域での民主化と改革を求める激しい勢いの中、中東和平の問題を解決する緊急性が増している」。ライス米国連大使は拒否権発動後の電話を通じた記者会見で語った。
米国は、イスラエルとパレスチナの2国家共存を実現するのは「(両国の)直接交渉を通じてしか達成できない」(ライス氏)との立場だ。決議案採択でイスラエルが反発すれば中東和平交渉の再開はさらに難しくなる。
米国の中東政策の柱の一つは、民主主義の価値観を共有するイスラエルの安全保障だ。だが、イスラエルと79年にアラブ諸国の中で最初に平和条約を結んだエジプトでは、ムバラク前大統領が民主化要求の中で退陣に追い込まれた。
エジプト国内で現在、最も組織力があるとされているのが、穏健派イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」だ。暫定的に全権を掌握しているエジプトの軍最高評議会に対し、米国は繰り返し、イスラエルとの平和条約維持を求めている。
さらにエジプトに次いでイスラエルと平和条約を結んだヨルダンでも反政府デモが起きるなど、民主化の波で、米国の中東政策に協力してきた親米独裁政権は動揺している。
こうした状況を受け、米ヘリテージ財団のフリップ上級研究員は「イスラエルは非常に神経質になっている」と語る。実際には中東和平交渉が再開する可能性は低いが、それだけに米国は「(エジプトとの)平和条約は維持させるとの確約をイスラエルに与える必要がある」という。
米国の取り組みの背景には、イスラエルが不安定な環境に過剰に反応し、かえって中東の混乱要因になりかねないとの懸念がある。これまでもイスラエルは、イランの核施設攻撃の必要性を示唆し、米国が抑制してきた経緯があるためだ。
ただ採決に先立ちクリントン国務長官が18日、前日にはオバマ大統領がそれぞれ、パレスチナ自治政府のアッバス議長と電話で協議した。ムバラク前大統領を支えなかったことで、米国はサウジアラビアなど他の親米国の反発を招いており、決議より拘束力の弱い議長声明での妥協を探ったとみられる。
だがアラブ諸国がこれに反発。国際協調主義に伴う国連重視を掲げるオバマ政権だけに、孤立化を招く決議案採択への拒否権発動は、苦渋の選択だったといえる。
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